グレインフリーのドッグフードは、小麦・大麦・米・とうもろこしなどの穀物(グレイン)を原材料に使っていないフードです。穀物の代わりに、豆類やいもなどが使われることが多くあります。穀物を使っていないこと自体は、「アレルギーが起きない」「どの犬にも良い」という意味ではありません。
この記事では、グレインフリーの意味と、米国食品医薬品局(FDA)が調べている犬の心臓の病気との関係について公表している内容、選ぶ前に確認することをまとめます。
(確認元:U.S. Food and Drug Administration「Questions & Answers: FDA’s Work on Potential Causes of Non-Hereditary DCM in Dogs」、環境省「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」、ペットフード公正取引協議会「ペットフードの表示に関する公正競争規約施行規則」。確認日:2026年10月9日)
グレインフリーとグルテンフリーの違い
| 表示 | 使っていないもの |
|---|---|
| グレインフリー | 穀物全般(小麦・大麦・ライ麦・米・とうもろこしなど) |
| グルテンフリー | グルテン(小麦・大麦・ライ麦などに含まれるたんぱく質)。米やとうもろこしは使われることがある |
どちらの表示も、何が「入っていない」かを示すだけです。何が「入っているか」は、袋の原材料欄で確かめます。ペットフードの表示の決まり(公正競争規約施行規則)では、添加物以外の原材料は重量の割合の多い順に書くことになっているため、最初のほうに何が並んでいるかを見ます。「豆類」「いも類」のような分類名でまとめて書くことも認められています。分類名の後ろに括弧で個別の原材料が書かれている場合は、その中まで読みます(括弧書きは任意のため、無い製品もあります)。
FDA が公表していること(犬の拡張型心筋症)
FDA は、遺伝によらない犬の拡張型心筋症(DCM:心臓の筋肉が弱り、心臓が大きくなる病気)と食事の関係を調べており、Q&A で次のように説明しています。
- 報告された例の食事の多くは、原材料の上位にえんどう豆・レンズ豆などの豆類(大豆を除く)が多く含まれていた
- 報告は、グレインフリーの食事と、穀物を含む食事の両方で寄せられている
- 豆類はペットフードに長年使われており、それ自体が危険だという根拠はない。ただし、多くのグレインフリーの食事では、穀物を含むものより豆類の割合が高い傾向がある
- 回収を求めたかという問いに対して、FDA は、これらの食事が本質的に安全でなく市場から取り除くべきだと示す決定的な情報はない、と答えている。重要な科学的情報が出た時に公表するとしている
- 食事を変える前に、かかりつけの獣医師に相談するよう勧めている
まとめると、「グレインフリーは危険」とも「グレインフリーなら安心」とも言える状態ではありません。気になる場合や、持病がある場合は、フードを替える前に獣医師に相談してください。
選ぶ前に袋で確認すること
- 「総合栄養食」の表示:主食にするなら、総合栄養食であることを確認します(環境省のガイドライン)。
- 原材料の上位:肉・魚のほか、豆類やいもがどの順番に入っているか。
- 対象の年齢と体の大きさ:子犬用・成犬用・7歳以上用など。
- カロリーと給与量:今のフードと同じg数で替えると、カロリーが変わることがあります。
- 食物アレルギーが心配な場合:自己判断でフードを選ばず、獣医師に相談します。
フードを切り替える時
環境省のガイドラインは、食べなれていないフードに急に切り替えると吐いたり下痢をしたりすることがあるため、状態を見ながら1週間くらいかけて新しいフードの割合を徐々に増やすよう案内しています。体調に変化があれば、切り替えを止めて動物病院に相談してください。
当サイトでグレインフリーの半生フードを扱った記事は、ヤワラハ グレインフリーの評価です。ドライとウエットの違いは、ドライフードとウエットフードの違いで説明しています。
まとめ
- グレインフリー=穀物を使っていないという意味。アレルギーが起きない、という意味ではない
- FDA は、豆類の多い食事と犬の拡張型心筋症の関係を調べているが、回収を求めるような決定的な情報はないとしている。グレインフリーと穀物入りの両方で報告がある
- 選ぶ時は、総合栄養食の表示・原材料の上位・カロリーを袋で確認する
- 持病がある、心配がある場合は、替える前に獣医師に相談する
